実家に帰省したときの話。
正月料理を作っているときに母から「なるとあるから取って来て」と頼まれた。
なるとを探したけど、そこにはなくて。
なるとっぽい棒状の商品を見つけ母に報告。
私「フヒって何?」
母「何、フヒって。」
私「フヒって書いてある。」
そこで母にフヒを見せにいったら
母「これ、つとって書いてあるんだよ!」と言われて小笑いが起きた。
「つと」というのはなるとに似た蒸しかまぼこのこと。
練り製品メーカーの字体が素敵すぎて「つと」が「フヒ」に見えたのだった。
母が欲しかったのはこの「つと」であった。
その頃、私は大人も大人でいたにも関わらず、つとというものの存在を知らず、口からつと発音することもなかったのでフヒという間抜けな音の感じと、間違った照れくささとで笑った記憶。
懐かしいな~と思いながらスーパーのかまぼこコーナーを見たらどれも高額で、あっという間に現実に返った。